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T子さんはじっと私を見つめている。
「何ですか?まだ、なにか?」「いいえ」T子さん、ふと我に返ったように瞬いて、首をふった。 「なんでもありません」「賑やかになるのは、楽しいから、良いんじゃないですか」。
私は言った。 「そうですね、ええ」彼女はようやくにっこりと微笑んだ。
この夜は、五人での夕食だった。 そんなに大きなテーブルがなかったから、Iさんが、鉄板やブロックで簡単に臨時のテーブルを作ってくれた。
私は二階の矩健で食べたかったのだが、客たちにつき合った。 大きな矩健があれば良いな、とも考えた。
すると、Iさんが、食事のあとで私に近づいてきて、こう言ったのだ。 「ちょっと大きめの矩健、作っとくかね?」私は布団を被っていたが、なかなか眠れなかった。

もう時刻は午前一時を回っているだろう。 頭の中は、YさんとSさんの問題でいっぱいだった。
マンションを移って、一戸建てを探していた。 「え、矩健をですか?そんなものが作れるのですか?」「簡単簡単。
ただし、今ある矩健がなくなる。 あれについている部品を使うでね。
それから、布団の大きいものが必要になりますわな」「布団くらいなら、買ってきますよ」「そうですか。 では、明日さっそく作りましょう」。
この夜は、食事のあともビールを飲んだりして、しばらく賑やかだったし、結局、Tさんも帰らずに泊まっていくことになった。 Iさんが毛布がある、といって持ってきたので、Tさんはそれを借りた。
平日なので明日も勤務がある。 私は風呂に入ったあと、二階へ上がった。
Iさんも、そしてTさんとKさんも、しばらくひそひそ話が聞こえていたけれど、やがて静かになった。 T子さんが、少し遅れて二階へ上がってきた。
天井の照明は既に落とされ、部屋は暗くなっていた。 一階だけの照明は壁にある。
それが灯っていても、二階は陰になり、ぼんやりとした薄明かりが下から届く。 不思議な光景になる予想はついた。

資金は、まえのときよりも目減りしているし、時期的にも物件が少ないので条件が悪い。 しばらく待った方が良いだろう。
となると、彼女たち二人がここで長期間また居候することになる。 Iさん、Kさんがいるのに、さらに女性が二人。
まあ、全員が私よりも歳上なのだから、若輩者の私が心配することではないかもしれないけれど、しかし、ここは私の部屋なのだし、こんな事態に陥ってしまったことにも少なからず責任を感じてしまう。

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